2020/09/13
新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的流行)に加えて、インフルエンザの流行が懸念される季節になってきました。
インフルエンザは言うまでもなく症状が重く、予防と早期発見、治療がとても重要です。
冬の「風邪」症候群には、新型コロナウイルスの他に、従来型(旧型)コロナウイルス、ライノウイルス、RSウイルス、マイコプラズマなど、原因となる病原体はいろいろあり、インフルエンザとの区別が大切です。そして高齢者ではウイルス感染などによる風邪症状に引き続いて、肺炎球菌などの細菌感染を二次的に起こして致命的となります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症に対する過度の警戒から、発熱者を自宅待機させるなどして、インフルエンザはもとより、他のウイルス・細菌感染の早期発見・治療機会を逃して重症化させるようなことは絶対に避けたいと思います。
発熱・風邪症状のある患者様について、医師が必要と判断した場合、インフルエンザ抗原検査と新型コロナウイルス感染検査(唾液PCR検査、または、鼻咽頭ぬぐい液抗原検査)を同時に行います。種々のケースに対して、治療と対応をいたします。
- インフルエンザ(−)コロナ(−) →風邪症状の診察・内服薬処方(症状に応じて点滴)
- インフルエンザ(+)コロナ(−) →インフルエンザの治療(主に点滴や吸入薬)
- インフルエンザ(−)コロナ(+) →風邪症状の内服薬など処方→保健所に連絡→自宅待機し、保健所の指示に従う。症状重い場合は武蔵野赤十字病院などと連携して、入院治療を考慮する。
- インフルエンザ(+)コロナ(+) →インフルエンザの治療(主に点滴や吸入薬)→保健所に連絡→自宅待機し、保健所の指示に従う。症状重い場合は武蔵野赤十字病院などと連携して、入院治療を考慮する。